- December 23, 2011
- Category: BOOK
「ICO」宮部みゆき
【上】
霧の城が呼んでいる、時が来た、生贅を捧げよ、と。イコはトクサ村に何十年かに一人生まれる角の生えたニエの子。その角を持つ者は「生贅の刻」が来たら、霧の城へ行き、城の一部となり永遠の命を与えられるという。親友トトによって特別な御印を得たイコは「必ず戻ってくる」と誓い、村を出立するが―。
【下】
断崖絶壁に建つ夢の城にやってきたイコは、鳥篭に囚われた一人の少女・ヨルダと出逢う。「ここにいちゃいけない。一緒にこの城を出よう。二人ならきっと大丈夫」。なぜ霧の城はニエを求めるのか。古のしきたりとヨルダの真実とは。二人が手を取り合ったとき、この城で起きた悲しい事件の幻が現れ始める。
先日、娘の保育園で一日保育士体験というのをやった。
私は特に出たがり目立ちたがりなタイプではないが、保育参観も兼ねて、一日娘と居られたら幸せだろうと思ってやったことだった。実際、なかなか楽しい体験が出来てとてもよかった。
朝から夕方まで、物珍しそうに集まってくる子供達の応対に振り回されて、全然相手にしてもらえない娘が怒って「帰る」と泣き出したりする始末だった。
そのとき感じたのが、子供っていうのは手を繋ぐのが好きだなということ。
こっちに来て!と手を引くことももちろんあるけれど、ただ手を繋いでいるだけでうれしそうにこちらを見ている。娘をはじめ、かわいい女の子に囲まれて「繋いで繋いで!」とせっつかれて右手も左手もふさがってしまうなんて、とても幸せな気分だった(笑)。
ICOというゲームが優れているのは、”手を繋ぐ”という行為が人の心の淡く切ない部分を表しているということに着目したという点だと思う。得体の知れない魔物が出てくる古城の中を小さな男の子がかよわい女の子の手を引いて進んでいく姿は、誰にも切ない思いを想起させる。
ただ、優れているのはゲームの話。



もみお(♂)


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