- February 7, 2010
- Category: BOOK
「山田さんの鈴虫」庄野潤三
今日も私は、庭の木に括りつけたかごの牛脂をつつきに来る四十雀を部屋の中から眺めている―バラの花は例年のように蕾をつけ、鈴虫は「お帰りなさい」と夫婦を迎え、子や孫たちの便りがほほ笑みを運び込む。季節のめぐりのなかで変わらずに続く、老夫婦ふたりの静かで喜びに満ちた日々を描いた傑作長篇小説。
別名が付いているが、内容的には先日読んだ『せきれい』の続編……というか、その後の変わること無い日常である。
が、自分の家族であるかのように親しみを感じる庄野一家の人々が微妙に年齢を重ねているわけで、孫が結婚!なんていったら、自分の親戚かなんぞのように何となくおめでたい気がしてくるから不思議だ。
こういうものを読むにつけ、日記というものもいいものだな、と思うが、実際には庄野先生のようにノホホンとしたいい日記が書ける訳ではなく、大抵は陰々滅々としたジメジメ文で自滅していくに違いが無いわけで、やはり後悔が先に立ってしまうわけである。


もみお(♂)


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