- April 26, 2009
- Category: BOOK
「蒼い乳房」谷村志穂
身体は日ごとに成熟してゆく。胸も豊かに色づいてきた。だが、彼女は外の世界をまだ恐れていた。ロシアの血をひくその容貌が、好奇の視線を集めてしまうから。薫、あなたは恋を知らぬ少女だった。『海猫』を甦らせた表題作をはじめ、現在まで描いてきた短編より選びぬいた、オリジナル作品集。純粋さ、喪失感、静謐な喜び、癒えぬ哀しみ…。恋愛にはきっと、人生の全てがある。
男女を問わず、恋愛という感情は必ずしも性愛のイメージに結びつくモノではないと思っていた。
必ずしも……であって、セックスから始まる恋愛もあるだろうし、セックスしかない恋愛もあるだろう。それと同様に、セックスに結びつかない恋愛もあると思う。
谷村志穂の「海猫」を読んでいて意外に思ったのが、古風なイメージの物語の流れでありながら、描かれる女性の恋愛は全てセックスに結びついている。
今更それを恐れたりする年頃ではないが、何となく私の女性観恋愛観と違う感じがあって面白かった。
そして、この本のように色々な女性の恋愛模様を並べてみると、その違和感がしっかりと感じられた。


もみお(♂)



Comments
No comments found.