「アフターダーク」村上春樹

時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。

体力や時間の有り余っていた10代~20代は、徹夜で友達と飲んだり、話をしたり、ただうろつきまわったりなんていうことを良くやった。
寝ているはずの時間帯に起きて活動することで、普段見ることのない風景や感情に出会えたりする。そんな好奇心もあっての事だったと思う。
体力や時間を失ってしまった30代。徹夜といえば、仕事上のトラブルや締め切りに追われて已む無くすることに変容し、“徹夜”という言葉を聴いただけで条件反射的に胃の辺りがキリキリとしてくる感覚を持つに至っている。

自分の世界を広げられると過信している10代~20代も青すぎるが、なにも夢や希望を持ちづらくなった30代も面白みがないと思う。

アフターダーク (講談社文庫)

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