「となりのカフカ」池内紀

 名前は聞いたことがあり、顔写真のようなものを見たこともあって、難しい小説を書いたといったことはなんとなくイメージにある。でもカフカってどんな人?
友人、知人の伝えるところによると、フランツ・カフカは物静かで、謙虚な人だった。半官半民の役所に勤め、女性を愛するたびに誠実に悩んだ。結核に冒せれても我慢強く苦痛に耐えた。勤めから帰ると仮眠を取り、夜中にせっせとノートに小説を書いた。書き続けるために独身を選び、家庭の幸せをそっくり捨てた。
一見謙虚だが、背中合わせに野心家のカフカがいた。いずれ自分の時代が来るとかたく心に期していた男--。カフカ初級者に送る「カフカの全貌」。

カフカの小説は大好きで、文庫で読める作品は手当たり次第に読み漁ったのだけれど、その人となりについては余り掘り下げてみたことがない。
この本は謎に包まれたカフカという作家がどういう人だったのか、ということを簡単に纏めている。
新書なので、難しいことはなく、大学の講義とかカルチャーセンターの講座くらいに思って読むと丁度よい。

夭折した作家についてよく思うのだけれど、カフカももっと長生きしてもっと多くの作品を残してくれたらなぁと思うのである。

となりのカフカ (光文社新書)

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